メタノール(MeOH)水溶液の局所構造をO, C K吸収端XAS測定により調べた。O K吸収端からは、MeOHと水の水素結合が分かり、C K吸収端からはMeOHのメチル基周りの分子間相互作用がわかる。異なるモル比率のMeOH水溶液(MeOH)x(H2O)1−xのC K吸収端XAS測定から、3つの濃度領域があることが分かり、その局所構造を分子動力学計算の結果と共に議論した。領域I (1.0 > x > 0.7)ではMeOHのクラスター中に少量の水が存在する。領域II (0.7 > x > 0.3)では、メチル基の疎水性相互作用によりMeOH‒H2O混合クラスターが形成する。領域III (0.3 > x > 0.05)では、水の水素結合ネットワークの中にMeOHが分離して存在することが分かった。
