マイクロ流路の層流の顕微XAS測定

マイクロ流路の溶液混合の元素選択的な分析を目指して、軟X線XAS測定の適用を目指した。PDMS樹脂上に幅と深さが50 μmのT字型のマイクロ流路を作製して、100 nm厚のSi3N4膜を覆うことで、マイクロ流路セルを構成した。XAS測定は、軟X線照射後に生成する軟X線蛍光をシリコンドリフト検出器で収量することで行った。O Kα蛍光イメージから、水とピリジンが中心部分で合流して、混合流路部にピリジンと水の層流を確認した。空間分解能30 × 30 μm2のN K吸収端XASスペクトルから、層流の液液界面におけるピリジンと水のモル比率の空間分布を得ることに成功した。

  1. M. Nagasaka et al., J. Chem. Phys. 151, 114201 (2019).